
髪の毛の薄毛に悩む人が特に気になるのが、頭頂部や生え際の薄毛です。ただ、頭頂部の薄毛は帽子を被ったりすることで隠すこともできますが、生え際の薄毛は隠しづらいので、周りの目が気になってしまいます。
自分の薄毛の兆候に気付く時も、「生え際が後退してきたから」という人も少なくありません。今回は、生え際の薄毛の原因や、治療方法、対策法について詳しく紹介していきます。
生え際が後退しているかチェックする方法
まずは本当に自分の生え際が後退しているのかチェックすることが大切です。場合によっては取り越し苦労になっている可能性もあります。最初に、前髪をしっかりかきあげ、生え際が見えるようにします。そして、中指、薬指、小指の三本を揃え、小指を眉毛の上に置くようにしましょう。
これで中指の上にすき間がなければ問題ありませんが、すき間があれば生え際が後退している可能性があります。他には、定規で測るというやり方もあります。眉毛から生え際までを測り、6センチ以上ならば、かなり薄毛が進行しているようです。
ただし元々おでこが広い人もいるので、あくまで参考程度にとどめておくといいかもしれません。できれば自分の生え際が以前よりも後退したかどうかで判断してみましょう。
生え際の後退の危険信号
抜け毛の数をチェックすることで、頭皮の状態をチェックすることができます。
人間が一日に抜ける髪の毛の量は、平均50本~100本と言われています。これが200本以上抜けるようなら、頭皮に何らかの異常が発生している可能性が高まるでしょう。
抜け毛の数だけでなく、抜けた髪の毛の状態もチェックしてみてください。健康な髪の毛の場合は、毛根部分がふっくらとしています。しかし、毛根がなかったり、先がとがっていたり、異常に髪の毛が細かったりする場合は、髪の毛がしっかりと成長する前に抜け落ちてしまっている可能性があります。
髪の毛に異常がある場合は生え際の後退が始まっている合図かもしれないので、早めに対処することが大切です。
生え際が後退しているのはAGAかも
生え際が後退している場合、真っ先に疑わなければならないものはAGAです。AGAは男性型脱毛症とも呼ばれ、男性ホルモンであるテストステロンが引き金となり、発症する脱毛症です。テストステロンが頭皮に存在する5αリダクターゼという酵素と結びつくことで、ジヒドロテストステロンが生成されてしまいます。
このジヒドロテストステロンは脱毛作用があり、ヘアサイクルを乱れさせ、薄毛を進行させてしまうのです。AGAを発症すると頭頂部や生え際が薄くなるという特徴があり、AGAによる脱毛部には、ジヒドロテストステロンが高濃度で見られます。
薄毛で悩んでいる30代から50代の男性の大半がAGAと言われているので、生え際が後退していっている場合はAGAを疑ってみましょう。
生え際の薄毛を治療する方法は?
生え際の後退の原因がAGAの場合、適切な治療を行わなければどんどん薄毛が進んでいってしまいます。
AGAは進行性なため、何もせずに放置しておくと生え際がもっと悲惨な状態になってしまうでしょう。このような薄毛を食い止めるために最も効果的な治療は、薄毛専門のクリニックに通うことです。
クリニックでは、ジヒドロテストステロンを作り出す原因の5αリダクターゼの生成を抑制するものや、発毛効果がある薬を処方し、治療していきます。薄毛の治療をしたい人は、薄毛専門のクリニックの受診を検討してみましょう。
生え際の後退を食い止める方法
生え際の薄毛の原因がAGAじゃなかったり、軽度のものだったりする場合は、適切な対応をすることで生え際の後退を改善することができる場合もあります。何もしなければ、これまでと同じようにとめどなく薄毛は進行していってしまいます。
ここからは、生え際の交代を食い止める方法を紹介していきましょう。
育毛剤を使う

育毛剤の中にはジヒドロテストステロンの生成を抑える成分が入っているものもあるので、使用することで生え際の後退を防ぐことができます。ただ、気をつけなければならないのは育毛剤は髪を生やす力はないということです。
育毛剤はその名の通り、髪の毛を「育てる」ことを目的に作られたものです。産毛などに使えば毛を太くする効果はありますが、髪の毛が全くないないおでこなどに使っても意味がありません。髪の毛を生やしたい、生え際の後退を改善したい場合は、「発毛剤」を使うのがおすすめです。
質の良い睡眠をとる
睡眠は髪の毛を育てるためにとても重要です。髪の毛を育てる成長ホルモンは、寝ている間に分泌されます。睡眠不足は育毛の天敵であり、睡眠不足が原因で薄毛になってしまう人も少なくないのです。成長ホルモンは、深い眠りであるノンレム睡眠の時に活発に分泌されます。
成長ホルモンをより多く分泌させるためには、ただ眠ればいいというわけではなく、できるだけ質の良い睡眠をとることが大切です。髪の毛を成長させて生え際の後退を改善するために、質の良い睡眠を心がけるようにしてみましょう。
ストレスをためないようにする
精神的なストレスにより過度の緊張状態が続くと、血管が収縮し、血行不良を引き起こしてしまいます。それだけでなくストレスがたまると自律神経の働きも鈍ってしまい、髪の毛に必要な栄養が届かなくなるので抜け毛や薄毛を進行させる原因になってしまうのです。
薄毛の人が増えているのは、ストレスが原因とも言われています。ストレス対策をすることで生え際の後退を食い止めることに繋がるので、自分なりのストレス発散法を見つけ、適度にストレスを解消してみましょう。
適度な運動
運動をすることで、ストレスを発散したり、血行を良くしたり、ホルモンのバランスを整えたりすることができます。汗をかくことで脱毛の原因であるジヒドロテストステロンの排出も期待できるので、日常生活の中に運動を取り入れてみましょう。
何もきつい運動をしなければいけないというわけではなく、軽いジョギングやストレッチだけでも、効果は期待できます。運動も色々な種類があるので、無理なく続けられるものを選んでみましょう。
髪の毛に良い食事を意識する
髪の毛は自分が食べたものの栄養で作られています。髪の毛に必要とされている栄養素は、たんぱく質、ビタミン、ミネラルなどです。髪の毛に必要な栄養が不足すると、様々な頭皮のトラブルを引き起こします。バランスが良い食事を心がければ髪の毛に良い成分は大体とれるので、まずは栄養のバランスの良い食事を目指すということが大切です。
食生活が乱れると血液が汚れ、発毛や育毛が妨げられてしまうので、しっかりと髪の毛に必要な栄養を摂取していきましょう。